今回はweb解析基礎講座の続きとして、サイト内のユーザー行動=イベントの分析ついて書いてみたいと思います。
サイト内でイベントの計測をすることは知っているけど、具体的にどのように計測しているのかは知らない、あるいはイベントの計測には、どのようなツールが使えるの??という方は、ご参考に一読いただければ幸いです。
イベントのトラッキング(追跡)
まずイベントとは、サイト内でのユーザーが起こした具体的な行動になります。
例えば、資料のダウンロードボタンのクリックや、動画の再生、ページのスクロール、マウスボタンがボタンなどの要素に乗っかる・離れるなどが該当します。
トラッキングとは本来「追跡する」という意味合いです。そこからイベントトラッキングとは、ユーザーのサイト内の行動を追跡することを意味します。
イベントトラッキングで、ユーザーの実際の行動の様子を調べ、サイトの目的であるコンバージョンに結びついているか、あるいは、ユーザーがページ内で具体的にどのように動いているかを調べ、コンバージョンに至るまでの導線の整備やサイトの改善などに役立てることができます。
イベントトラッキングの計測
では、どのようにイベントトラッキングを計測するのでしょうか。
それは、該当するHTMLタグの中に計測するためのコード(Javascript)を埋め込んで計測します。
埋め込むコードは以下のようになります。
■コード例
<a href=“リンク先” onclick=“ga( ‘send’ , ’event’ , ’banner’ , ’click’ , ’header’, 1 );”>クリック</a>
■コードの説明
このコード例では、サイト内にあるバナーがクリックされた時にga、つまりGoogle Analyticsに計測データを送るためのコードになります。
順を追って説明します。
まずaタグはhtmlのタグ要素で、文字などにリンク先を埋め込むためのタグになります。aはanchorの意味になります。
hrefは移動するリンク先のURLの設定、onclickはプログラミング言語であるJavascriptのコードで、クリックされたら、という命令になります。
そしてクリックされたらga、つまりgoogle analyticsに情報を送ります。
その送る情報は()の中の情報になります、という意味です。
では()の中の情報を見ていきましょう。
sendは情報を送信するための指定のコードになります。
eventはイベントが起きたという情報になります。
Bannerイベントの起こるカテゴリーの名前、
clickはユーザーのアクション、
headerはイベントの起こる階層識別の名前、
そして最後の「1」はイベントに数値を持たせたい場合などに指定する数字になります。
このうち、bannerなどのカテゴリーとclickなどのアクションは入力必須、headerなどの階層指定、1などのイベントに数値を持たせる設定は任意になります。
■コードの作成
この計測タグは、Google AnalyticsやGoogle Tag Managerなどで自動生成できます。
設定する際は、社内の広告担当者などに問い合わせてみることをお勧めします。
■確認場所
Google Analyticsでは、計測されたデータは「行動」レポート>「イベント」>「サマリー」で確認できます。ただ設定された直後は、データ反映のためのタイムラグなどがありますので、少し時間を置いて確認してみることをお勧めします。
※タグが正しく設定されていることが前提になります。時間が経っても計測されない場合は、社内の制作担当などに問い合わせてみましょう。
Google Tag Managerの活用
イベントトラッキングのための計測・管理にはGoogle Analyticsの他にGoogle Tag Managerを用いることができます。
Google Tag Managerはタグを一元管理するためのツールになります。Google Tag Managerを用いれば、ユーザーのアクションの計測に条件を追加することができ、その条件に合致したユーザーのみ計測を行うことができます。
条件抽出したユーザーの情報は、広告運用などに役立てることが可能になりますので、Google AnalyticsとGoolgle Tag Managerを併用しながら、イベントトラッキングを計測していきましょう。
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さて、今回は簡単にイベントトラッキングの分析について書いてみました。
ユーザーのサイト内での行動を計測する際の基本的な考え方を紹介しました。
イベントトラッキングの分析について知る第一歩として、お役に立ちましたら幸いです。
弊社Technogramでは、webサイト制作から運用・改善まで一貫して請け負っています。まずは現状のサイトの簡単な分析や改善について話を聞いてみたいなど、どんな小さいことでも大丈夫なので、お気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。
ここまで記事をお読み頂きありがとうございました。
それでは、次回記事までしばらくお待ちください。